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会長挨拶

 

第50期会長のご挨拶 
大林 茂

      東北大学
      流体科学研究所 教授
      Shigeru OBAYASHI

    

「会長就任にあたって」

さあ、論文を書こう!

 平成30年度の会長就任に際し,会員の皆様にご挨拶申し上げます。本会の歴史を振り返ると、1934年に日本航空学会設立、戦後の変遷を経て1953年に再開、1968年日本航空宇宙学会と改称、1969年に社団法人に改組、理事会は今期が第50期の節目の年となりました。このような年に会長を仰せつかりましたことは、大変名誉なことであるとともに、その重責に身が引き締まる思いです。本会の発展は歴代会長をはじめ先輩諸氏の成果の賜であり、さらなる発展を目指して、筆頭副会長、副会長、理事の皆様、事務局の皆様の協力を得て、全力を尽くしたいと思います。
 第50期の節目と申しましたが、50年前の1960年代と言えば、まさに米ソ宇宙開発競争がたけなわであり、我が国でも人口衛星の打ち上げが始まり、1969年には宇宙開発事業団が発足し、種子島宇宙センターが開設されました。2018年は、我が国の宇宙に関する研究開発について、過去の50年を振り返りこれからの50年を展望する、絶好の年であると言えましょう。航空宇宙ビジョン委員会、宇宙ビジョン委員会の協力の下、日本航空宇宙学会としての宇宙長期ビジョンを取りまとめ、第50期定時社員総会および年会講演会で報告したいと考えています。
 また、日本学術会議では、各学術分野が必要とする大型研究計画を網羅するとともに、我が国の大型研究計画のあり方について一定の指針を与えることを目的として、学術の大型施設計画・大規模研究計画に関するマスタープランが3年ごとに策定されており、次回は2020年の予定です。日本航空宇宙学会としてもこれまで大規模研究計画を提案してきておりますが、他学会等とより密接に共同し、よりインパクトのある提案ができないものか、学会として戦略を練っていきたいと思います。
 ところで、歴代会長のご尽力により、ここ数年本会が主催する講演会、シンポジウムでは参加登録が増えており、さらに喜ばしいことに学生会員数に至っては増加傾向にあります。一層の会員増強を図るには、産業界との連携を深めて正会員を増強することと、女性の参加を促すことが重要と思います。産業界との連携はこれまでも取り組まれてきましたが、男女共同参画に関する取組みは少なかったようです。本会でも、男女共同参画委員会を設置して、航空宇宙分野への女性の参画を増やしていきたいと思います。
 一方、本会の講演会、シンポジウムの参加者が増えている割には、論文投稿数は増えていないようです。近年日本の科学技術力の低下がマスコミでも喧伝されていますが、その指標となっているのは主として論文数です。論文誌の刊行は学会の重要な事業の一つであり、本会としても是非とも我が国の論文数を伸ばすことに貢献したいと思います。そのためには、会員各位に論文を書いていただき、投稿していただく必要があります。学会側としても、投稿料の見直しや魅力あるジャーナルに向けての改善をして行きたいと考えています。講演会での発表と議論は楽しいもので、査読に答えて論文を修正するのは辛いものですが、そこを乗り越えて後世に伝える論文の形にまとめるからこそ、研究成果の指標としてカウントされます。「そうだ、講演会に出かけよう!」講演会で発表したら、「さあ、論文を書こう!」
 会員の皆様が学会活動を通じて充実感や満足感を得て、ひいては学会活動が社会に還元されて、我が国の航空宇宙分野の発展に寄与するような学会となるように腐心したいと思います。学会活動は、理事会、部門、支部、各種委員会を構成する皆様の献身に支えられております。皆様のご尽力に心から感謝いたしますとともに、ご負担を軽減すべく事務的作業の効率化に努めて参りたいと思います。最後に、渡辺紀徳前会長をはじめ、前期の理事会、部門、支部、各種委員会の皆様にあらためて感謝を申し上げるとともに、第50期にも、会員の皆様方からの変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。どうぞよろしくお願い致します。

(おおばやし しげる)
 


 

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